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妄想空間テクノポプリ 

妄想空間テクノポプリ 

ストロボ・ウインドウ

窓辺から顔を出して
思いっきり息を吸い込んだ

朝の匂いがする
今日もまた日が昇ってる

この窓から見る
景色にも知らないことはあって

あの木々の後ろ側や
鉄柵を越えた向こうなんて

まだ踏み込んだこともない
捉えきれない未知の世界のまんま

荷物背負い駆け出して
絵の中に飛び込んでみれば
それは僕らだけの
静かな部屋のファンタジー

あの場所は秘密基地で
あの鉄塔の下で眠るは
タイムカプセルさ
窓にそっと落書き
増やしていく


思い出から捻り出して
あの日の景色と重ねること

遠くをただ見つめ
感傷を静かに雲に隠す

この空の中には
僕にしか知らないことはあって

クジラ雲への思いや
積乱雲が運ぶ風たち

変わりゆく景色に染みた
変わりきれない既知の世界のまんま

増え続けていく
たった一枚の絵のパノラマには
納められないほど
重なる縁のシンフォニー

目で追いかけてしまうこと
伏せても臨める窓の外で
屈折しないよう
思いは素直にと
伸ばしていく




連続で流れるコマを
一区切りして止めたように
眺め続けること
空へ送るよシンパシー

言葉が詰まり出なくても
落書きが全て覚えている
思い出してくれと
窓を叩くように
日が照るのさ
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要望を頂いて作成したもの。

テーマは窓から見る空。

窓を額縁として見ているような。


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